しながわはぎ (品川萩)
学名 |
Melilotus officinalis subsp. suaveolens (M. suaveolens) |
日本名 |
シナガワハギ |
科名(日本名) |
マメ科 |
日本語別名 |
エビラハギ(箙萩) |
漢名 |
草木樨(ソウモクセイ, căomùxī) |
科名(漢名) |
豆(トウ,dòu)科 |
漢語別名 |
野苜蓿(ヤモクシュク,yĕmùxu)、辟汗草(ヘキカンソウ,pìhàncăo)、黃香草木樨 |
英名 |
Yellow sweet clover, Daghestan sweet clover |
2008/05/04 薬用植物園 |
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2008/06/19 薬用植物園 |
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辨 |
シナガワハギ属 Melilotus(草木樨 căomùxī 屬)には、ユーラシア・アフリカに約20種がある。
セイタカコゴメハギ M. altissimus 歐洲産
ノコバシナガワハギ M. dentatus(細齒草木樨)
華北・遼寧・吉林・黑龍江・モンゴリア~中歐産 『中国本草図録』Ⅱ/0632
コシナガワハギ M. indicus(印度草木樨・野苜蓿・郎日巴花) 地中海地方・中亞・インド産
M. officinalis
シロバナシナガワハギ(コゴメハギ) subsp. albus(M.albus, Trigonella alba;
白花草木樨・白甜車軸草・金花草・白草木樨)
セイヨウエビラハギ subsp. officinalis(M.officinalis;
黃香草木犀・墨里老篤・金花草・黄甜車軸草・黄陵零香)
シナガワハギ(エビラハギ) subsp. suaveolens(M.suaveolens;草木樨・野苜蓿・辟汗草)
ヒシバシナガワハギ var. micranthus
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マメ科 Leguminosae(Fabaceae;豆 dòu 科・荳科)については、マメ科を見よ。 |
訓 |
「和名品川萩ハ曾テ武藏品川ニ野生セシヲ以テノ名ナリ、箙萩ハ枝上ニ花穗ノ駢ビ出デシ狀ヲ矢ヲ挿セシ箙ニ象リシモノナラン」(『牧野日本植物図鑑』)。 |
説 |
広くユーラシア大陸に分布、牧草として用いる。
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日本にあるものは自生か帰化か不明。
『草木図説』(1856)にエビラハギとして、『草木図説増訂版』(1874)にシナガワハギとして記載。 |
植物体にクマリンを含み、芳香がある。ただし腐敗醗酵すると生じるジクマロールは、強い溶血性を持ち、有毒。 |
誌 |
中国では、全草を辟汗草(ヘキカンソウ,pìhàncăo)・草木樨(ソウモクセイ, căomùxī)と呼び、根を臭苜蓿根(シュウモクシュクコン,chòumùxugēn)と呼び、薬用にする。『全國中草藥匯編
上』pp.338,608
また、貴州・陝西などでは、同属の
コシナガワハギ M. indicus (印度草木犀・蛇蛻草)
シロバナシナガワハギ M. albus (白香草木犀・白花草木犀)
を、辟汗草として用いる。
なお、四川・貴州・雲南では、シナガワハギの莢果を地膚子の代用にする。 |
西方では、古代エジプト・ギリシア以来 薬用に供する。乾燥した花・葉は茶として飲む。 |
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